My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

タブーを犯してもなお…

妖しげな姿で匂いたつ花。 固有の色彩を持つ花が、あらゆる角度から視線を向けられ、最後の位置で、独自の存在感を際立たせるようにフレームの中、納められてゆく。 同じ頃に知った2人。 どちらも花に関わる写真を撮る人だった。 平凡社から出ている雑誌「太…

無頼派

この言葉は、もう時代遅れなのかなぁ…。 この言葉は、たっぷりと昭和の気配を醸し出している。 けれど、私の中では、明確な鮮度をもって心の中、生きている言葉だ。 無頼派…。 戦後の無頼派と呼ばれた人たちは数知れず…。 現代は、どうか? 私は現代文学には…

カレーライフ

気がつけば、1週間、家でも外でもカレーを食べ続けていた。 イチローのようにはいかないまでも、毎日、カレーでもオッケーな時がある。 久々の秋保。 知り合いの展示を観に、 初めて行った佐々木美術館。 美術館開館6周年を記念する展覧会だった。 実力派の…

続・6月の気配

光る稲妻。そこからしばし遅れて、空がひび割れるような音が鳴り響く。 雷雨が窓の外、降りしきる夕暮れ。室内には、渡り鳥が海を渡る音楽。 水の気が部屋中を満たしてゆく。 6月の気配。 2年前に行った個展で生まれた言葉。 その時にできた絵を削ったり、…

新宿、闊歩、七変化

新宿の女 歌舞伎町の女王 欲望が渦巻く 新宿駅西口。 ゴジラがひょっこり、顔を出す。 雑多なエネルギーが過剰な色彩と看板の文字が反乱する。 独自の混沌と猥雑さの中に人々が混ざり合い、エネルギーを増幅させている。 新宿西口の風景って、昔から持ってい…

芸術の森

深い深い緑。 そこは限りなく暗く、闇のような色も孕んだ静けさが新緑と共にある場所。 緑したたる森の中に導かれるように、また、一歩、歩みを進める。 常に自分の心が羅針盤なのだが、 自然と導かれているようにも感じられる。 周りに潜む声にも耳をすまし…

神楽坂・探訪 〜デニウスロキ〜

一年前、展示の打ち合わせのために、初めてホテルに辿り着いた時、まだ、待ち合わせには時間があった。少し、ホテルの周りを歩いているとホテルの裏側に神社があるのを見つけた。鳥居をくぐり、お願いではなく、この土地に入らせてくださいと挨拶しに行った…

H31.4.30

ちょっといつものゴールデンウィークとは、雰囲気が違う。 テレビでは、天皇陛下、万歳のような番組が一列に並ぶ。 平成最後の日をどんな風に過ごしますか?と街頭インタビュー。 厚い曇に覆われた空の下、改元への熱がこもって、さらに湿度を高めているみた…

Prince &Michael、and Weekend

製作に没頭したい時に聴いていたのは、プリンスのアルバム「Piano & Microphone1983」去年、出たプリンスの新譜。 「パープル・レイン」以前のデモ・テープが音源で、若き日のブレイク前のプリンスがピアノの弾き語りで聴かせる一枚だ。 荒削りで、マスター…

天岩戸から、こんにちは

籠っています。 アトリエの穴の中、ひたすら…。 時折、この籠り方を天の岩戸に例えて使っています。 昔ばなしと言えば、時々思い出すのが、鶴の恩返しのようなシチュエーション。恩返しは、とくにありませんが…。 「けして見てはなりませんよ…」ピシャッ っ…

花と鳥と蘇りの木

先日、このブログの中で、『記憶の木』のことを書いた。 記憶の中、浮かんできた木を探していたら、海辺の近くで、その木を見つけたという内容。 私にとっての身近にある宇宙樹のような木。 その木を見つけたのは寒風吹き荒む1月だった。あまりの寒さに外で…

私のフランソワーズ

『私のフランソワーズ』 ユーミンの荒井 由実時代の名曲。 フランスを代表する歌手・フランソワーズ・アルディのことを唄った曲。 まっすぐに突き抜けるように唄うサビのフレーズに、若き日のユーミンのフランソワーズに対する憧れと熱い想いを切なく歌い上…

ただ、そこに…

ひと昔前、流行った言葉の中に 自分探しという言葉があった。 今も現在進行形で生きている言葉なのかな・・・・。SNSの普及によって、その人の世界観が見えるようになった時代。 アイデンティティーが問われる時代になったようにも感じる。 何かしていな…

記憶の木

2月の初め、田んぼを歩いていた。 雪が少し残った場所は、湿気を帯びたせいか、土が真っ黒なことに気が付く。 手で触れてみると、柔らかく、粘土をいじっている時の感触に近い。 この土の中には、たくさん微細なものが集まっていて、ミクロコスモスの縮図の…

白い衣

最近、とても眠い時には早く寝入ってしまう。 そして、翌朝、とても印象的な夢が記憶に残っていることがある。どれも神社仏閣や龍や水が出てくるという・・・。 夢で、温泉に入っていたら、その温泉の窓から一匹の龍が入ってきて、それが白い衣を着た、髪の…

旅の記憶2018 ・イタリア②〜甘美なモスタルダ&ガルダ湖で足湯につかる〜

次の日からは、列車での旅。事前にネット予約していたので、現地でのやり取りはない。イタリアでは改札口がない。 (ヨーロッパはどこもそうなのかな?)電車に乗っても車掌さんが来る時と来ない時があり、これって大丈夫?と思わずにいられなかった。これじゃ…

旅の記憶 2018・イタリア①〜アンドレアの家〜

ちょうど、1年前に行ったイタリアの旅行日記を今頃、up…します。 今頃かよ! 今頃です…(汗) 書いたまま下書きにあったものです。 本当は、冊子みたいにして、本のような形にしたいのですが…、なかなか出来ずにいます。 多少、リアルタイムで載せたブログと…

旅する日常

一つの場所に居ると煮詰まる自分がいる。 だんだん動けなくなって、心まで頑なになってしまう。 硬く硬く、感性が閉じてゆくのを感じる…。 そんな時は、思い切って、旅に出てしまう。 安価で小さな旅でも、だいぶ気持ちが軽くなる。 関東方面へ走る深夜バス…

水の音、こだます夜に

夜の道を歩いているとどこからともなく水の音が聞こえてきた。 川なんてないのに, 雨なんて降っていないのに、 この音はどこからするのだろうと耳をすました。 その音は、コンクリートの道から足の裏を伝わってきた。確かに感じる水の気配…。 音を辿るとマン…

ふぃ〜る そう みるきぃ

甘えたい 甘えたいと心がねだる ふぃ〜る そう みるきぃ この気持ちをお菓子にたとえるとしたら、 不二家のミルキー 赤いパッケージの中、ペコちゃんが頬を膨らませ笑いながら舌をぺロっとのぞかせる。 無条件で、ぬくぬくとほんわかした気持ち だってミルキ…

それって、リアル?

小さな子供たちがひそひそと話しをしてる。 その会話を聞いていたら、一つの言葉にハッとした。「それって、リアル?」 「ん、リアルだよ!」 "リアル”仮想現実と実生活との間があいまいになっている今日この頃、こんな小さな子たちの社会の中にもこの言葉は…

3 and trees

新春初めの展覧会。 4コマ漫画3,000回という珍しい展覧会へと足を運んで来た。 いつもお世話になっているギャラリー親かめ子かめのスタッフでもあるオカベ サトシさんの展覧会。 2010年から書き始めたものから最新作までの 4コマ漫画の原画がカーキー色のフ…

日常地平線 2018

去年の年末、仙台からの帰りの車の中で、占星術師の石井ゆかりさんがラジオに出ていた。お酒が好きな石井さんならではの喩えで、各星座の2018年の運勢を酒の肴、酒のアテで言い表すという奇妙な例えで解説していた。 私の星の例えは、栄螺(サザエ)だった。…

裸眼の世界で聴くタンゴ

久々に眼科へ行って、裸眼で視力検査を受けた。 小学生ごろから、視力検査は大の苦手だった。 大人になってからは、免許更新にするメガネのままでもオッケーな簡素なものだけだったので、かなりご無沙汰な感じ。 最後に測ったのは、0.1だったけど、 計ってみ…

友情*コラボレーション

今、好んで聴いているCDがある。オリジナル・ラブの田島 貴男とペトロールズの長岡 亮介がギターと歌でコラボしたツアー”ふたりソウルショー”のドキュメント「セッションズ」。オリジナル・ラブの作詞作曲を手掛ける田島さんの音楽を聴いて育った長岡くん…

阿吽山水と不忍池

阿吽山水。 私の中で、長年、記憶の奥底に定着している言葉だった。 その言葉が一つの舞台となって、目の前に現れる日が来るとは…。 鯨井 謙太郒さんの舞台は、ここ数年、観続けているが、彼が言葉を発っしない表現をするのを初めて観た。 純粋に舞踏をする…

山道とユーモア

歓喜咲楽へ向かって猛ピッチに絵を描き、楽しく会期を終えた。 不思議とあまり寂しという気持ちは少なく、なにか課題が見えてきたことで目の前がパッと明るくなったような気がする。 けれど今年は、なぜか忙しく、気が休まらないことが多い。 山へ登った後は…

歓喜咲楽〜Cosmic Harmony〜

搬入前日、いつも通っている神社で手を合わせる。いつもより念入りに…。 その帰り際、小さなオレンジ色の蝶々が私の周りを螺旋を描きながら旋回していた。 なにかの使者?それともお母さんの化身?と思いながら、しばし眺めていた。 宮城県美術館・県民ギャ…

ERAGIRAKUと仲間たち

長い長い1ヶ月間だった9月も終わろうとしている。 大きな山が目の前に立ち現れて、もうダメかも……!と思ったこともあったけど、周りの人の励ましや助けを借りながらその山を登っていたような気がています。 友達がいるということは とっても有り難いこと…。 …

芸術の神様

8月中ばから、現れた現実の中で、自分が出来ることを、ただ目の前で起こることに向き合ってきた。 生きてるって、味わい尽くすしかないってことに改めた気がつき、それらを飲み干すように味わう。 絵を描けなくなるかも…という淵にまで、想像力は及び、ちょ…