My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

ART・製作・展覧会

Zorba The Buddha〜真夏のARTの祝宴と即興の日々〜

長い長い8月だった。 容赦なく、暑く、暑く。 そして、熱い、熱い日々だった。 今年、久々の新作を交えたグループ展『Zorba The Buddha 〜この森は、あわいIN LOVE無限大〜』に参加。 2021年5月に天国に旅立った歌人・舞踏家、そして現代アートに深い…

カミングアウトのような休止符

お元気ですか? ご無沙汰しています。 今日はお伝えしたい事があり久々にブログ更新です。 *・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・* 2004年から始めてきた個展活動。 一年おきにやってきた初めの10年間。 2012年を機に、個展、グループ展、公募展、公…

永遠の光

先月、大きな事が事が起こった。 そのうちの一つが3年間、暖めてきた展覧会の中止だった。今は亡き同郷の作家の大先輩・オノショウイチさんを囲む展覧会『オノショウイチと仲間たち〜パリから仙台へ〜』オノさんは、若くしてパリに旅立ちアトリエ17という…

母 体 回 帰(下)

冬空に白くフワフワとした小さなものが漂っているのが目に映った。初めて見た、雪虫。虫というより、妖精のようにふんわりとした白いドレスを纏っているかのように、飛翔しながら本格的な冬の到来を知らせにきてくれた。そして、展覧会はスタートした。 3日…

母 体 回 帰(中)

9月に入り、少しの間、居場所を変えてみたら?という提案を受けた。 渡りに船といった感じで、江ノ島の近くの街で約半月ほど暮らした。 そこでもほぼ一人きりの生活は続いた。 その中で、ぽろっと産まれてきた作品があった。 『抱 僕』という作品。高橋源一…

母 体 回 帰(上)

やっと家に辿り着いた。 やっと、やっと・・・!! 長い長い制作期間と2つの展覧会を終えて。 お陰さまで、無事に仙台での個展と神奈川県での二人展を終えることができました。 コロナ禍にも関わらず多くの方にご来場いただき、有り難うございましたm(_ _)m …

いのちの道しるべ

一つの点を打ち始めてから、一年近く経とうとしている。 展示も近くなり、急ピッチで、夜な夜な台所に大きな和紙を広げてながら制作している。 大学ノート3冊分を一冊にした厚い大学ノートの備忘録帳も3年の時を経て、さらにぶ厚くなった。 ひらめいた言葉が…

風をなぞる日々

9月も下旬に入り、刻々と目に見えないものが現実の中、ゆっくりと、でも着実に”変化”を巻き起こしている気配。一ヶ月ごとに違う感触を感じながら生活している。海からの風が洗濯物を揺らして、踊っている。 いろいろなことが重なって、短い期間、海辺近くの…

大地の記憶と彫刻

地形をなぞるように海岸線を走る電車。車窓から見えるのは、時折、雨粒が窓ガラスを叩きつける、ちょっとうら寂しい潮風の吹く北海道の海。 なだらかな田園を抜け、いくつかの牧場を通り、次第に線路は、登り坂となり、電車の車体がずっしりとした重低音を響…

それでも日々は、

灯された数本の蝋燭。 その炎を絶やさぬように、その蝋燭が少しづつ短くなるにつれて、ゴールの日が近づいていると思っていた。 そのともしびは、私にとって生きていくための小さな光であり、希望だった。 しかし、その炎をゴール寸前で、自ら吹き消さなけれ…

春の嵐

春の嵐が吹き荒れている二〇二〇年三月。全世界的にみてもそんなことが言える。 全世界同時に共有している出来事。 世界中の人が、それぞれに影響を受けている。 このブログでは、お知らせがまだでしたが、今年の5月に宮城県仙台市で三人展をする予定でした…

Out of Blue

19歳の1月の始め。 その頃、大好きだった岡村靖幸くんから貰った一輪の薔薇の花が、窓際から、消えているのを発見し、大泣きした覚えがある。 コンサートで三列目通路席をゲットした私は、ガンガンに踊っていた。 その頃、コンサートでは。恒例の薔薇を観客…

立てる雄牛

白ずくめのシンプルないでたちで、白いドラム缶と共に美術館にパフォーマーとしてやってきた。 初めて彼に会った日、 得体の知れない不思議な男、 そんな印象を持った。 その不思議な印象は、その後も続いた。 去年の舞台・歓喜咲楽、 そして、展覧会・歓喜…

一九四六

買い物で立ち寄ったいつものスーパーの入口に貼ってあったポスターの中に、"墨と油絵で描く"という文字を見つけた。 「墨と油絵って、どんな展示だろう…?」 墨も油絵も使う自分にとって、自然に興味を持った。 展覧会、最終日の会場へ急ぐ。 ちょうど一年前…

芸術家の鼓動

白い空間に作家たちのポートレート写真が点在していた。 さまざまな個性と共に切り取られている写真の中に、戸惑いや試行錯誤を経て、新しい挑戦への足掛かりを得た写真家の姿が垣間見れる。 写真家 阿部 貴彦氏の初個展のクロージングを締めくくる夜に、芸…

タブーを犯してもなお…

妖しげな姿で匂いたつ花。 固有の色彩を持つ花が、あらゆる角度から視線を向けられ、最後の位置で、独自の存在感を際立たせるようにフレームの中、納められてゆく。 同じ頃に知った2人。 どちらも花に関わる写真を撮る人だった。 平凡社から出ている雑誌「太…

カレーライフ

気がつけば、1週間、家でも外でもカレーを食べ続けていた。 イチローのようにはいかないまでも、毎日、カレーでもオッケーな時がある。 久々の秋保。 知り合いの展示を観に、 初めて行った佐々木美術館。 美術館開館6周年を記念する展覧会だった。 実力派の…

続・6月の気配

光る稲妻。そこからしばし遅れて、空がひび割れるような音が鳴り響く。 雷雨が窓の外、降りしきる夕暮れ。室内には、渡り鳥が海を渡る音楽。 水の気が部屋中を満たしてゆく。 6月の気配。 2年前に行った個展で生まれた言葉。 その時にできた絵を削ったり、…

芸術の森

深い深い緑。 そこは限りなく暗く、闇のような色も孕んだ静けさが新緑と共にある場所。 緑したたる森の中に導かれるように、また、一歩、歩みを進める。 常に自分の心が羅針盤なのだが、 自然と導かれているようにも感じられる。 周りに潜む声にも耳をすまし…

神楽坂・探訪 〜デニウスロキ〜

一年前、展示の打ち合わせのために、初めてホテルに辿り着いた時、まだ、待ち合わせには時間があった。少し、ホテルの周りを歩いているとホテルの裏側に神社があるのを見つけた。鳥居をくぐり、お願いではなく、この土地に入らせてくださいと挨拶しに行った…

H31.4.30

ちょっといつものゴールデンウィークとは、雰囲気が違う。 テレビでは、天皇陛下、万歳のような番組が一列に並ぶ。 平成最後の日をどんな風に過ごしますか?と街頭インタビュー。 厚い曇に覆われた空の下、改元への熱がこもって、さらに湿度を高めているみた…

天岩戸から、こんにちは

籠っています。 アトリエの穴の中、ひたすら…。 時折、この籠り方を天の岩戸に例えて使っています。 昔ばなしと言えば、時々思い出すのが、鶴の恩返しのようなシチュエーション。恩返しは、とくにありませんが…。 「けして見てはなりませんよ…」ピシャッ っ…

花と鳥と蘇りの木

先日、このブログの中で、『記憶の木』のことを書いた。 記憶の中、浮かんできた木を探していたら、海辺の近くで、その木を見つけたという内容。 私にとっての身近にある宇宙樹のような木。 その木を見つけたのは寒風吹き荒む1月だった。あまりの寒さに外で…

記憶の木

2月の初め、田んぼを歩いていた。 雪が少し残った場所は、湿気を帯びたせいか、土が真っ黒なことに気が付く。 手で触れてみると、柔らかく、粘土をいじっている時の感触に近い。 この土の中には、たくさん微細なものが集まっていて、ミクロコスモスの縮図の…

白い衣

最近、とても眠い時には早く寝入ってしまう。 そして、翌朝、とても印象的な夢が記憶に残っていることがある。どれも神社仏閣や龍や水が出てくるという・・・。 夢で、温泉に入っていたら、その温泉の窓から一匹の龍が入ってきて、それが白い衣を着た、髪の…

3 and trees

新春初めの展覧会。 4コマ漫画3,000回という珍しい展覧会へと足を運んで来た。 いつもお世話になっているギャラリー親かめ子かめのスタッフでもあるオカベ サトシさんの展覧会。 2010年から書き始めたものから最新作までの 4コマ漫画の原画がカーキー色のフ…

日常地平線 2018

去年の年末、仙台からの帰りの車の中で、占星術師の石井ゆかりさんがラジオに出ていた。お酒が好きな石井さんならではの喩えで、各星座の2018年の運勢を酒の肴、酒のアテで言い表すという奇妙な例えで解説していた。 私の星の例えは、栄螺(サザエ)だった。…

友情*コラボレーション

今、好んで聴いているCDがある。オリジナル・ラブの田島 貴男とペトロールズの長岡 亮介がギターと歌でコラボしたツアー”ふたりソウルショー”のドキュメント「セッションズ」。オリジナル・ラブの作詞作曲を手掛ける田島さんの音楽を聴いて育った長岡くん…

山道とユーモア

歓喜咲楽へ向かって猛ピッチに絵を描き、楽しく会期を終えた。 不思議とあまり寂しという気持ちは少なく、なにか課題が見えてきたことで目の前がパッと明るくなったような気がする。 けれど今年は、なぜか忙しく、気が休まらないことが多い。 山へ登った後は…

歓喜咲楽〜Cosmic Harmony〜

搬入前日、いつも通っている神社で手を合わせる。いつもより念入りに…。 その帰り際、小さなオレンジ色の蝶々が私の周りを螺旋を描きながら旋回していた。 なにかの使者?それともお母さんの化身?と思いながら、しばし眺めていた。 宮城県美術館・県民ギャ…