My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

2017-01-01から1年間の記事一覧

日常地平線 2017.12.26

今年も暮れようとしている。来年1月の展示があるせいか、なんとなくその実感が持てないでいまま年末を過ごしています。 今年もよく動いていたということと、出会いの多い一年だったように思います。古くからの友達や新しい友達ともよく語り合いました。今ま…

メーテルとスーツケース

この前、帽子とロングスカートをはき、黒ずくめの恰好をしていたら、メーテルと呼ばれた。 メーテル…、 なんとも懐かしい 覚えているだろうか…? 昔、流行った松本 零時の漫画「銀河鉄道999」に出てきた謎の女性。 主人公の星野 鉄郎と銀河を旅をして回る…

夢は現実の道しるべ

よく夢を見る方だと思う あまりにリアルな夢を見て、ぞっとしたり、何かの前兆のような知らせを受けたり、 夢と現実はどこか繋がっているように思う。だから、大事にしている。 何かの本で読んだことがある話。人は眠っている時、元居た場所に帰っているとい…

手のひらの世界地図

夜な夜なネットの地図とにらめっこしている。自分が住んでいる場所から、10,000kmくらい離れている場所の情報が手に取るようにわかる…、 今の世の中のあまりの便利さに、現実感を見失いそうになる。 世界が手のひらの上にあるような…、そんな錯覚に…

リアルタイム・ジュリー

私は、いつもマイブームの中で、生きているような気がする。 尊敬するみうらじゅん先生の生んだ”マイブーム”という言葉ができる以前から、世の流行より、自分の中でビビッときたものにしか反応しないタイプでここまで来てしまった。 たぶん、これからもずっ…

伝 説

行ってみたい島がある。 南の島、ハワイ島。 キラウェア火山が今も脈打ち赤いマグマが顔をのぞさせている。 そして、マウナケア山。 日本のすばる望遠鏡が設置された天文台がある場所。 富士山よりも少し高い山。 その頂上の祠には、水晶の石が祀られている…

Blow The Night〜そして、黒く塗れ

兄は、バイク乗りで、初めて小学生高学年頃、大人用のブルーのヘルメットをかぶり、初めてバックシートにまたがった。風を切って走る、マシンのエンジン音が小さな身体の芯まで響いた記憶。そこで感じだのは、”疾走感”今、脳裏を横切るのはそんな言葉。青信…

墨フェス 公開製作・存在~Existence〜

忙し過ぎて、ブログでは告知できませんでしたが、イベントで、初めての公開製作を行いました。 墨のイベントであったために、書家の方々や地元の高校生の書道部員の方々と一緒に、一日、墨にまみれるようなイベントでした。 高校生たちのキラキラしたエネル…

墨と油にまみれて

金木犀の香りが立ちこめる夜を歩く。 ふくよかな香りについつい、深く呼吸してしまう秋の夜は気持ちがいい。 しかし、部屋に戻れば、油絵具と墨の匂いがごった返している。無法地帯のよう…❕展示がある時はいつもそう…、しかたがないこと…。水と油。この相容…

もう、誰にも憧れない

私が、いつも惹かれていたのは、なぜかいつも中性的な人物。性の境界線を軽々と飛び越えてしまったような人たちに憧れを持っていた。1人の人間としての凜としたたずまいを持った女性には、特に惹かれた。 幼い頃の記憶では、手塚治虫さんの漫画なら、メルモ…

とある風景〜野の花

毎年、見る風景。 ほんのちょっとした一コマ。 駅のホームに立っていると足元のコンクリートをカチ割って四方八方に伸びているタンポポとか、スギナとか…、そんな植物のたくましさにいつも感動している自分がいる。 がんばってんな、こいつって…。 そんな姿…

微笑みの一期一会

20数年ぶりに降り立った大阪。 今回は、中心部は、スルーし、電車とバスを乗り継いで、山の手のお茶屋さんまで向かうことにした。 古い建物にカフェや民家が並んでいる。その中に目当てのお店はあった。 瓦にお店の名前が書かれてある看板らしきものがぽつり…

長雨、葉月、押入れトリップ

まぁ、よく降るもんだ。 こんなにも長い間…。 夏の一か月間がこんなにも長く感じるのは、初めてじゃないだろうか? お天気や気圧に左右されやすい私。 なにをやってもパッとしない感じで… さすがにこの長雨中は、 こころも湿りがちだった。 なかなか乾かない…

コーヒー&シガレッツ

雨の湿度と煙草が混ざり合った匂い… 油絵の具の溶油と煙草が混ざり合った匂い… そして、コーヒーと煙草の匂い… 匂いと記憶は、密接な関係があるように思う。そして、コーヒーと煙草は、切っても切れない間柄。 紅茶党だった私がコーヒーに目覚めたのは、絵を…

言の葉月

”しあわせは、いつも自分のこころがきめる” 相田みつをさんの作品の中でも一番好きな言葉。 この言葉を知ったのは、20年前頃だろうか・・・。 とあるデパートで観た相田 みつを展。 この展覧会のフライヤーにこの言葉がどんと掲載されていて、机の真ん前に…

絵画脳と言語脳

時々、夜中に目を覚まし眠れなくなる、丑三つ時…。頭の中に言葉が散乱して、何かになりたいのか、パンパンに頭が張ったような感覚になる。 絵ばかり描いていると、文字が書けなくなる…。言葉も出てこなくて アー、とかウーとかうなってみたり、なんか動物め…

愛しのジャコメッティ

冬枯れした空き地に、セイタカアワダチソウが枯れ果て、褐色のその身を天に向けて、寒風吹きすさむ大地に沈黙のまま佇んでいる。 毎年、そんな風景を見るとある彫刻を思い出してしまう。 その作者は、アルベルト・ジャコメッティ。 スイス生まれの彫刻家であ…

宿命の出会い

サルトルとボーヴォアール、 ピカソとジャクリーヌ、 ジョン・レノンとオノ ヨウコ… そこには、宿命という男と女の物語がある。 画家・中本 誠司さんとそのパートナー大内 光子さんも宿命的なカップルだった。 大内 光子 著「野人、中本 誠司。」 を拝読した…

晴れ女、雨の湿度を描く

私は小さい頃から、晴れ女だった。 天気の変わりやすい山へ行っても、あまり濡れたこともなく、車に乗った瞬間から、ドドド〜ッとどしゃ降りの雨になったり、いつもお天道様に守られてるんだなぁ〜と無邪気に思う、そんなことがたくさんあった。 しかしなが…

光に導かれて

5月半ばから、強烈な出会いに遭遇し、私の中のいろんなところにアクセスしてきた出来事がありました。大岡 弘晃さんの個展『鏡に光芒』案内状を手にした時から、必ず行こうと思った展覧会。色彩が退色しながも、その退色する過程がまるで、生き物のような表…

今ごろ、ジュリー〜悪魔のようなあいつ

YouTubeであるドラマを観ている。 「悪魔のようなあいつ」 未解決事件である三億円事件をモチーフに主人公をジュリーこと沢田 研二が熱演じている。闇の世界で生きる戦争孤児だった青年。その青年が、あの事件の犯人⁈ その美貌と寂しげな風貌に引き寄せられ…

記憶の中の水族館

昔、そこに入るのがちょっと怖かった。 お母さんのスカートのすそをつかんで、おそるおそる入っていくような感じ。 そこは薄暗く、小さな体にはとても大きい人工の洞窟のように思えた。静かな館内にブルーの世界があふれ、その中にゆったりと泳ぐ魚たちを見…

CROSS TO CROSS Ⅱ

3月から続いた製作と兵庫県立美術館での第46回現代芸術国際AU展での展示が終わった。 初めて兵庫県神戸市へ向かった。山と海が近くホッとするようなロケーション。 展示会場には、あらゆる解釈の”Cross”が飾られていた。関西の人たちの温かくフレンドリー…

CROSS TO CROSS

1ヶ月でなにができるだろう? 久々に行った美術館で手渡された1枚のフライヤー。2つ返事で引き受けてはみたものの…。その公募展のテーマは”Cross”だった。 12年前にも等身大の十字架の形を作っていたことがあった。 生まれて初めての個展。 何もかもぶ…

ふたりのプリンス

テレビを見ていたら、羽生 結弦くんの演技が映し出されていた。 久々に優勝した試合の模様だった。 耳をすますと、あれ?この曲! もしかして、プリンスの曲?! 数日後、YouTubeで、探してみたら、やっぱりプリンスの『レッツゴークレイジー』のB.G.Mで演技…

窓ぎわのシクラメン

「シクラメンのかほり」布施 明の1975年のヒット曲。母親が好きだった歌手。母親は、当時、30代後半だったけれど、1人でコンサートに行くほどに好きだった。母親は、冬になるとよくシクラメンを買ってきていた。よく玄関先に置いていたが、そこは寒過ぎて、…

別れの後にくるもの

春は、別れの季節…。私にも特別な別れが訪れた。2017.3.19悲しむ余裕もなく、容赦なく用事と時間に追いたてられる日々が続く…。けれど、そんな中にも楽しいひと時があった。何年振りかで再会した人達としばしたわいもない会話をしたり、会食したり、お酒が入…

キラキラワンダーランド

アクセサリー屋さんには、ほとんど行かない。ホームセンターには、よく行く。アクセサリーのキラキラも分かる。しかし、ホームセンターの金属類のキラキラの方が好き。宝石のキラキラにもたまにドキドキするが、ホームセンターへ行く時の方がドキドキする。…

面影について

その表情を観た時、釘づけになった。 どこから観ても静かで端正な顔立ち。 そして、憂いも含む美しさがあった。伝孫次郎作 孫次郎おもかげという能面。 それは、能面のモナリザのようだった。 作者の伝孫次郎の亡くなった妻がモデルと言われている。亡くなっ…

感触の第一印象

本を手に取って、ページをめくってみる。自分の時間が手のひらの中、もどってくるような感覚を覚える。 一冊の文庫本を買った。真新しいページをめくっていたら、おや?なんだ? 間違って、ページを2枚めくってしまったのかと思ったが… それは、1枚のページ…