兄は、バイク乗りで、初めて小学生高学年頃、大人用のブルーのヘルメットをかぶり、初めてバックシートにまたがった。
風を切って走る、マシンのエンジン音が小さな身体の芯まで響いた記憶。
そこで感じだのは、”疾走感”
今、脳裏を横切るのはそんな言葉。
青信号でどこまでも突っ走るような気持ちに似ている。
その言葉は、Rockにも通じるように思う。
今、十代で聴いていた音楽が自分の中で、再燃している。
ザ・ストリートスライダース
スライダースの音楽を聴くとほかの音楽が聴けなくなる。
中毒みたいになる。
それは以前とまったく同じ現象。
ガンガンのロックが今の自分の気持ちを合っている。
スライダースがデビューした頃、
彼らの音楽がある映画に使われていた
「夜をぶっとばせ」
昭和の頃、校内暴力で学校が荒れに荒れまくっていた頃の青春群像。
元・スケバンだったひとりの女の子の実話さながらの話。
懐かしい言葉を使えば”積木くずし”みたいな映画。
私は、リアルタイムではなかったけれど、中学時代は多少はそのなごりがあった。
反抗に反抗を重ねる。
大人たちが警察に頼るほかないほどに・・・。
教師が竹刀をもって歩いていた時代。
ほとばしるエネルギーが爆発している。
生と性とがダイレクトに繋がっている。
そんな彼らの背景に、スライダースの音楽はよく合っていた。
https://www.youtube.com/watch?v=t0vPUVqpRrQ&feature=share
バブル期へ向かう時代。
画一化され、管理されてゆくことにあらがうように反抗していた彼らは、どこまでも純粋で、ある意味、生真面目なようにも見える。
そのころ、私は、共通一次試験などの映像が流れるたびになんかゾッとしていた。
どこまでも人が生きることが管理されてゆくような匂いがしていたから・・・。
そんなのごめんだって・・・。
学校がすべてではないという考えは、今も変わっていない。
さらに今って、レールからはずれたら、なかなかレールに戻ることができない人たちも増えているように思う。
そのエネルギーが内にこもって、屈折したカタチで爆発してしまうような事柄が増えているように思う。
何かを生み出すエネルギー。
創造的なことに結び付けられたらいいのに・・・。
もがいて、あがいて、つかみとる。
挫折しても失敗しても人は何度でもやり直せる。
自分が生きてきて、思うことはやっぱり、そこだ。
Rockに生きたいと言ったら、内田裕也みたいかな(笑)
でも、心はいつだってR&Rな感じ、今も。
たぶん、ずっとね。
R&Rは、けっこう、根性がいる。
絵を描いてくことにも通じるところがある。
ソロになったスライダースのハリーを観ていたら、そう改めて感じだ。
いぶし銀の歌声、ますますブルージーなギターの響き。
R&Rに取り憑かれた
Still Crazyな男。
音楽に誠実に向き合う1人の人間の姿がそこにはある。
日に日に夜が長くなり、
うずく心が真夜中にざわつく。
濃く磨った墨で夜の闇をさらに黒に塗りつぶしたくなった。