My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

墨フェス 公開製作・存在~Existence〜

忙し過ぎて、ブログでは告知できませんでしたが、イベントで、初めての公開製作を行いました。


墨のイベントであったために、書家の方々や地元の高校生の書道部員の方々と一緒に、一日、墨にまみれるようなイベントでした。



高校生たちのキラキラしたエネルギーが四方八方に輝きながら飛び散り、観ている私たちも元気をもらった。
そんな高校生たちがパフォーマンスするすぐ横で、製作。



一畳分の画仙紙に間接法というやり方で、人拓を取ってもらったものを使用。


正直、人拓を使うこと、それを観られることに不安はぬぐい去れなかった。


けれど、どう感じるかは、人それぞれ、自由なこと。それが芸術だ!と思い、腹をくくった。


作業は、いつもと同じ、淡々としたものだった。



最初の墨の人拓を見ていた時は、この前、読んでいた小説「野 火」の主人公のやつれはてた兵士のような印象を持っていた。

けれど、その場で、高校生たちの息づかいを感じながら描いていると人間そのものの存在の輝きの尊さというものを描きたいという気持ちになっていった。

色墨とアクリクガッシュで背景をつけ、更に木炭で、墨による人体のフォルムに厚みをたして強調してみた。



人の視線を背中で感じながら、振り向きたい気持ちを抑えながら、集中、集中…(笑)


気がつけば、一目置いているある美術家の方が、観てくれていたようで「丁寧な仕事をされていますね」とお言葉を頂き、身が引き締まるような思いがしたり、先日のアンデパンダン展の絵を観てくれた方がいて、かなりの時間をかけて鑑賞されていた。

そして、小学生の女の子が「じょうずだね!」と声をかけてくれたのが一番、うれしかった。

また、イベントのポスターに描いた龍の絵を、小さな男の子がとても気に入ってくれて持って帰ってくれたと人づてに聞いた。

吹き抜けの広場で、お天道様に照らされながら、製作できる喜びと表現できる自由を満喫していた。それは、参加したみんなが少なからず感じた気持ちだったんじゃないのかなぁ…。
それはきっと周りの人たちにも伝わったようにも思う。

たくさんの笑顔を見かけたから…。

ほっこりしながらも熱気に満ちた平和な一日だった。

ご来場ありがとうございました!