3月から続いた製作と兵庫県立美術館での第46回現代芸術国際AU展での展示が終わった。
初めて兵庫県神戸市へ向かった。
山と海が近くホッとするようなロケーション。
展示会場には、あらゆる解釈の”Cross”が飾られていた。
関西の人たちの温かくフレンドリーな雰囲気と個性的な作品にたくさんパワーを頂いた。
12年振りのCross。
この作品を作るきっかけをくれた中本誠司現代美術館に飾って頂いた。
12年振りに飾った『mind bigbang 2004』
まさか、再び、飾る日が来ようとは…。
作り終えて、飾ってみると純粋にカタチ自体の持っている力というものに圧倒された。
とても強くて、絶対的なものとしての存在感。
それがシンボルとしてあることに改めて、合点がいった。
ずっと観ていていても飽きない、神秘的なカタチなのだと…。
私にとってのCrossは、人体の象徴。
身体は魂の乗り物。
そして、この地球の天と地の間で、重力を感じながら地上に降ろされた錨のようなものではないかと思っている。
つぶつぶのプラスのビスは、体内に宿った細胞。先祖の遺伝子と生物的な遺伝子が凝縮されている。
その細胞を結集させて、覚醒させて、自分の身も感性も守りながら生きる!という自分自身の決意表明。
そんなふうに感じていた。
この体温がやがてこの身体からも、失われてゆく時がくるだろう。
それはどんな人にも等しく訪れること。
この身体の中で、感じる熱が語り掛けてくることに耳をすませながら、今年も新たな製作をしてゆこうと思っています。
『架。展』、最後の夜に…。