19歳の1月の始め。
その頃、大好きだった岡村靖幸くんから貰った一輪の薔薇の花が、窓際から、消えているのを発見し、大泣きした覚えがある。
コンサートで三列目通路席をゲットした私は、ガンガンに踊っていた。
その頃、コンサートでは。恒例の薔薇を観客席に差し出すようなファンサービスがあった。
踊っている私に微笑みながらふっと薔薇を投げてくれた岡むりん。私は見事にそれを手にした。
その薔薇を風通しの良い窓際に置いてドライフラワーにしょうと思っていたら、その薔薇は、風にさらわれ何処かへ消えてしまった…。
その悲しみを引きずってその年は過ごした記憶がある。
Out of Blue
眠れないまま朝を迎えた空の色や空気までが真空パックのようにこの曲の中、すっぽりと収まっているみたいに、今でもそう感じる曲。
自分の中にある隙間を埋めるようにヘッドホンで全身を塞ぐようにこの曲を聴いていたあの頃。
※もし君が泣いてたなら I give you my love
今すぐに君のもとへ I give you my love
痛みかかえて闇を越えてゆく my girl my girl※
やるせなく、切ない気持ちが込み上げてくる。
今もこの曲だけは、ダウンロードしてスマホの中に入っている。引きこもって、なかなか行動する事が苦手で、石橋を叩き割ってしまうほど、怖がりで疑り深い子供だった。そんな自分にいつも苛立ってメソメソしながら、この曲を聴いて、気持ちを奮い立たせていた。
今も私の中でその頃の鮮度で、気持ちを高めてくれる大切な曲。
年末の疲れもいえぬまま、また、風邪を引き寝込んでしまった。
生活のためのアルバイトと家の事、
その合間をパッチワークのように縫い合わせて紡いた時間を制作にあてる日々。
家の掃除をして疲れ果て、部屋に戻ると、そこだけとっ散らかったまんま…。
今も昔も時間とお金のやり繰りはなかなか難しい…。働き過ぎれば、制作の時間がなく、時間に余裕があるとお金の心配が頭の中から離れない…。
身体の芯から冷え切って固くなった身体を感じ、この冷えは、緊張からきているのだなぁと感じていた。
弦を緩めてごらんとお風邪様は、私に語り掛けてくるようで…。
風邪は、一つのデトックスでもあるけれど、心を見つめる時間をいつも与えてくれる。
今年はめいいっぱい予定があるようで、そのプレッシャーは、常に影法師のようについてくる。
状況は、変化すると知っている今の自分がいれば、なんとかやって行けるのかもしれない。
そして、周りの人に助けてもらいながら、進んでゆくしかないのかと…。
自分の心を見つめながら、経験が滋養になり
深い泥のうねりの中、自分なりの花を咲かせるように…。
泥の中、答えを手探りで探しながら、今年がどんなものになってゆくかは、天に任せて、ただ、目の前のことを黙々とこなしながら、ただ手を合わせるしかない…。