いろんな場所から電話が来る、
メールが来る。
大丈夫だった?被害はなかった?
何年ぶりに声を聞く人、遠くは九州の離島からも電話があった。
想いが気遣いの言葉となって、私に届いた。
人の想いの有り難さよ…。
ー一大丈夫、無事です。
朝から晩まで、自衛隊のヘリコプターの音が聞こえる。
買い物に行けば、パン売り場の棚がガランと空っぽだったり、水はお一人様6本までという張り紙がしてあったり。
JR東北本線が不通になっているためか、いつもより道路も渋滞が多い。
ー一あの日を思い出す。
こんなに自然災害が頻繁に起こるなんて…。
でも、そういう時代を生きているんだという現実をいやというほど思い知らされる。
5日間、家を留守にしてやっと帰宅しホッとしたのもつかの間、12日の夜の雨風の半端なさといったら…。
今まで聞いたことのない音がして、家が時折、きしんだ。
お風呂に入っていて、この家はもつだろうかとその荒れ狂った雨風の音を聞いていた。吹き込んできた雨が床を濡らした…。短い間の雨漏りにバケツをあてがう。
避難勧告も出されたが、家のどこかが吹き飛ぶようなことがあったらと思い、ネットで避難場所もチェックしていた。
そして、小さな地震もあったりで…。
どこでなにが起きてもおかしくはないんだって…。
2日後、川幅が広くなった阿武隈川の下流を橋の上から川を眺めながら、上流の丸森地区のことを思った…。
人と人との連携ということをまた改めて考えてしまう。
そして、自然とのかかわり合いということも…。
わかちあい
助け合い
譲り合い
補い合い
支え合い
日本には、たくさんいい言葉がある。
この日本の風土の中、生まれてきた言葉。
そして、大事にしてきた言葉。
私たちの心の中に、今も生きている。