久々に雨の音がする夜。
ほんのひと時のお湿りでも、天からの恵みの雨と涼風。
去年の誕生日には、中学時代からの友達に誕生日をしてもらい呑んでいたら、そのお店のテレビがついていて、楽天ゴールデンイーグルスの梨田監督が満面の笑みで写っていた。試合に勝ったのかなぁ〜と思って見ていたら、どうやら今日が誕生日で、お祝いしているような映像だった。
あらッ!梨田監督と同じ誕生日なんだねぇ〜と友達と喋っていた記憶がある。
1年過ぎてみれば、気がついたら、楽天には、もう梨田監督はいなくなっていた…。
一年とは、言えないものだ…。
八月は毎年、特別な月だ。
自分が生まれた日もあるということだか、
独特の雰囲気があるように感じる。
猛暑を超える酷暑という言葉が一人歩きし始めるほどにアスファルトからの照り返す光が鮮やか過ぎて目がクラクラする。
かたや、一斉にミンミンゼミがこの日照りの中、益々、羽を擦り合わせ鳴いている。
テレビでは、戦争の映像が流れる。
でも、今年はそんな番組がなんだか少ない。
以前なら深夜や10時以降に、数夜連続でしていたのになぁ…。
わたしは、このことは、とても良いことだと思っている。
人は、忘れてしまう生き物だから。
1年に一度のこの時期に
死者と生きている者を結ぶこの時期に
過去を振り返ること、先人たちがいてこその今があり、自分というものを捉え直す時期があるということ、そう意識できる機会があるということの意義を…。
NHKのラジオアプリで、聞き逃しサービスというものがあり、そこで、1年ほど、太平洋戦争の特集を自由に聴くことができた。
日露戦争から、満州事変、あらゆる変遷の中で、軍の反乱が起き、歯止めが効かなくなる。それが戦争なのだと改めて思い返していた。
当時の政治家の勤勉さが招いたことなのではないか…と検証されていた。
夕暮れ時の仙台駅の近くで自衛官2人と変な着ぐるみを着た三人がビラを配っていたのを見かけた…。その自衛官たちは、ビラ配りなどしたことがないのか、3人とも固まりながら、モジモジしていた。
その数日後、地元の駅にも1人自衛官が自衛官募集のビラを配っていた。
なんでもない夕暮れに…。
なんとも言えない違和感を感じた。
もうすぐお盆。
真夏がピークに達するような、
秋の気配が漂ってくるのもこの時期が分岐点となる。
毎年、変わらない風情。
変わってゆくものと変わらないもの。
ただ、そこに…。