ひかり
という言葉をよく耳にする。
光の中を生きる
もっと光を・・・
人は、生きるための希望のような光を求めて生きているのかもしれない。
しかし、今は、闇も大事な要素なのではないかと思えてならない。
闇や陰については、いつも書いているひとつのテーマでもある。
過去の記憶と結びつく部分でもあるし、見えない部分を指示しているとも言える。
たぶん、私の場合、大きな影響を及ぼしているのは、デッサンの中での気づきから端を発しているように思う。
静物のモチーフを組み、木炭で描き始める。
物の輪郭を面で描きながら、かたちを追う。
そして、隣のモチーフとの関係性を観る。
静物が置かれた台とそれらの背景にも目をやりながら、光と陰によって描き進める。
全体のバランスを決めるのは、コントラスト。
重要なのは、全体を観ること。
これはさまざまな物事にも応用ができる見方でもあると思う。
出来事ひとつ取ってみても、いいことも悪いことも見方次第で、経験による学びにも繋がる。
"いかに物事を見るか”
混沌とした世の中を目を凝らして見てみる。
闇と光は、いつも隣り合わせで寄り添っている。
物質界は、そんな要素で成り立っているように思う。
だからこそ、美しいのだと思えてならない…。