5回目の春……。
そのまま時間が止まっている場所が、まだ点在している。
”先日、やっと海まで行けた”と涙ながらに話す人もいて、聞いているこっちまで、もらい泣きしそうになった。
自分にとっては、一生、なにか例えようもないほど、思い出深い特別な日であり続けるだろう。
そう思う人たちも多いと思う。
そして、この5年間、東北は、さまざまな人達からの協力も得ながら、微笑みながらも心の底では、歯をくいしばって、がんばってきたんだと思う。
震災復興の意味合いも強かったフランスでの展覧会。日本語を習っているフランス人の人たちが書いてくれた言葉。
自分の名前のほかに、印象に残っていたのが、
光、
がんばって
大丈夫。
小さな女の子も一生懸命、書いてくれた。
そんな小さな祈りや願いの連なりが、連凧になって、今年も空高く飛んで行った。
” 笑み、舞う ”
「3.11をわすれない。
震災の日にあわせ、みんなの思いをのせた、えがおの凧を、被災地沿岸部の空にあげる」スマイル・プロジェクト。
駅へと続く通路から見える夜景。
遠くに新しくできた災害公営住宅の明かりが見える。人々が新しい生活をしている。
去年の秋頃から、入居がやっと始まったばかり。私の利用している電車も途中から途絶えたままで、浜沿いから、内陸へ駅を移動させて、新しい駅を作ることやレールをひくのもかなり難航しているようだ。
インフラ整備には、やっぱり10年は、かかるのかなぁ…と思う。
忘れたい記憶と忘れて欲しくない思いがあり、複雑な思いにもなる。
まだまた、”収束していないこと”が、あまりにも多いのが現実なのではないだろうか。
『 陽は、また昇る 』
どんなに辛いことがあっても、
生きている限り、
誰にも等しく神様は、
新しい朝を用意してくれる。
それは、生きている人たち、みんなに言えることだと思う。
そんな意味合いを込めたつもりだ。
二階堂 勇悦さんは、35年間、中学校の保健体育の教師として、子供達と真っすぐ向き合ってきた。その中で、培われた言霊の込もった、やさしく、熱いエールの数々が、会場を満たしている。3/27(日)迄。