自分の中にだけ持っている癒しのスポット浜巡り。
震災後初めて、大好きな福島県松川浦、相馬へ行ってきました。
よく、ただボンヤリとしたい時や水平線や防風林をスケッチしに通った道。
5年ぶりの道だった。
震災後、1人で途中まで行って、怖くなって、すぐ帰ってしまった道。
でも、友達と一緒ならいけそうだと思い、小さなドライブへ繰り出した。
街だった場所が、だだっ広い野っ原となり、元の面影をどう探せばよいのか、戸惑った…
かろうじて、わかる場所を目印に、いつも行っていた浜へ辿り着いたが、そこから先は、進入禁止。
そこから先が、一番の見所なのになぁ…と2人、ため息まじりに県道へ向かった。
もう、記憶の中にしかない風景があるという現実が目の前にあった…
県道へ迂回して、たまたま見つけた看板が気になり、また、浜沿いへ向かった先が、ビンゴ!
あの松川浦の対岸に出たのだ。小さな小さな島がちょっとだけある。
小さな干潟と凪。
そして、小さなレストラン。
小さな松島のようでもあるけれど、そこは、ひっそりとした場所。
とても澄んだ潮の匂いが湿度と共にふくよかに辺りを満たしていた。
大きく深呼吸して…
目の前の小さな島と遠くに見える対岸越しの松川浦の風景に眼を細めた…。
嗚呼、松川浦や…、松川浦…
と句にしたいくらいせつない気持ち…
どんな事が起こっても、よい風景というものは、変わらない美しいがあり、心を動かす。
それは、今も昔も、そして、今後も変わることがないものなのだろう。