ぐるぐる回るものを見ているのは楽しい。
例えばコインランドリーの乾燥機。
昔、近くにできたコインランドリーへ母と行った時、2人とも飽きずにずっと眺めていた。
色とりどりの衣類がぐるんぐるん回ると不規則な万華鏡のように色や形を変えながら回るのを見るのは新鮮だった。
そして、ぐるぐる回ると言えば、レコードプレーヤー。
3歳の時にシングルレコードを買ってもらって、自分で針を落として何度も何度も繰り返し聴いて歌っていた。
音楽は、いつも共にある。
大人になってからも中古レコード市に通って、手が真っ黒になりながらも、自分にとっての名盤を探し、それを買い求め、ターンテーブルに載せ針を落とし、聴き込むのことが歓びだった。
一つの世界に没頭する醍醐味。
引越しでモノを整理している方から、偶然、ある品を譲り受けた。
壁にかけて、紐を引っ張ると音が鳴るという換気扇型のCDプレイヤー。
シンプルなデザインと紐で引っ張るというアナログ感がかわいいと思った。
ACアダプターを差し込んで箱に入ったまま、CDを入れ紐を引っ張るとブツッ!と音を立てて回転始めるCDに在りし日のレコードプレーヤーを重ねた…。内側でけなげに回るモーターがCDと共に一生懸命に回っているんだなぁ…と想像しながら…。
ぐるぐる、ぐるぐる
換気扇ミュージック…。
今は、音楽媒体も多様化して、ダウンロードですぐ聴きたい音楽が手に入るけれど、なんとなく音楽という実態は、あるけれど、なんか物足りない…。できればやっぱりCDが欲しいタイプ。
ジャケットやブックレット、そして、その中にライナーノーツや対訳が読みたいと思ってしまう。
LPレコードで育った世代にとって、音楽を聴くのと同じぐらいそれらのものは、重要な意味合いを持つ。
アルバムは、作品だと思うから…余計に。
ライナーノーツは、外国人のミュージシャンの国内版に解説を寄せる文章のことを指すもので、その解説から、さらに音楽を知る道先案内役にもなってくれていた。
大貫 憲章さん、湯川れい子さん、ピーターバラカンさんなど、素敵な解説者たちとの出会いがたくさんあった。
いつもプリンスのライナーノーツは、渋谷 陽一さんが書いていたし、パンク系だと鳥井 賀句さんがとっても好きだった。
そのアルバムのミュージシャンと共に音楽解説者にも興味をもっていたし、その人たちのミュージシャンへの敬意や音楽に対する愛情や考え方にも少なからず私は影響を受けて育った。
マーヴィン・ゲイのアルバムは、いつも近くにある。聴けないけど(笑)
また、いつかレコードプレーヤーを手に入れたい。
レコードの音が一番良いと思う気持ちには、変わりがないから…。
レコード盤に針を落とす行為、
ちょっとしたノイズ、
温かい音質に、また、触れたいと思ってしまった…。
換気扇プレーヤーで、このCDも掛けてみました。
最後に買ったLPアルバム、夏木マリさんの「La Parole」。
CDも持ってたけど、HMVでジャケ買いしちまったんたよ…。わかる?この気持ち…
そのアルバムの中で好きな曲。
この曲がカラオケに入ってたら、締めの曲に絶対するのになぁ…。
大好きなイタリア映画「黄金の7人」を思い出ようなピチカートファイブの小西 康陽さんのアレンジ・センスも抜群の洒落な名曲「ローマを見てから、死ね」
https://youtu.be/kLc2hxoHQq8?si=L6i3-mCd3foArphA