My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

go to Armenia…

アルメニアという国は、なんとなくかすかに聞いたことのある国だった。


一昨年、一枚の公募展の参加要項の書いてある紙を手渡され、それを読んで、すぐ参加したいと思った。


2015年3月に横浜で開かれた在アルメニア日本国大使館設立記念交流展覧会に、仙台から数名参加した中の私も一人だった。


1988年12月7日、アルメニア北部でマグニチュード7.2の直下型地震が起こり、2万5000人の人が亡くなり、40万に人達が家を失った。


地元の図書館で、この震災の写真集があり、12月の凍えるような寒さの中で、当時の人々がどのような経験をしたのかがモノクロームの写真の中に記録されていた。


アルメニアには、東日本大震災の被災者を弔う碑が建てられており、日本の震災のことに対しても、とても強いシンパシーを感じ、お祈りを捧げてくれていたようだ。


しかし、自分がまさかその国へ行くとは、まったく予期していなかった。


今年の2月にフランスでの宙色Japanの展覧会に参加した時に、アルメニアの画家Ara Haytayanさんのアトリエへ行った帰り際に、「あなたはアルメニアにいつか来なさい」と言われたのが、一つのきっかけとなった。


”いつか行くのだろう…”が、
”今”になってしまった。


個展前の今というなんとも混みいった時期に…。


アルメニアへ行ったら、ゆっくり観光…などという優雅な日程とはならず、短期間に絵を製作という仕事が待っている。


家でも描き、
アルメニアでも描き、
とにかく描き続けるしかない…


ついつい弱音を吐きたなる時期…。
これでいいのかと不安がピークに達している中…。
この前、友達と”プロってなんだろう?”という話をしていたことが頭をよぎった。

何があってもどんな状況でも、自分の仕事を全うしようと努めることがプロなんじゃないだろうかということが、話の結論だった。



自分の弱さが露呈したとしても、未熟さが滲み出たとしても、表現の場としての個展を続けて見えてくることはたくさんある。ネガティヴな自分もよしとして、受け入れながら、行ってみたいと思う。

I go to Armenia.