My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

たましいのひびき

龍宮の中にある天岩戸での1人合宿のような滞在制作も終わり、約3週間振りに地元に戻った。


高速バスで駅前に到着し、スーツケースを押しながら、書家の佐藤 華炎さんの個展『The Blue Egg〜たましいのかたち』の会場へ向かった。


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その日は、ライブパフォーマンスがあり、ずっと楽しみにしていた。


水の氣を感じさせるクリスタルボール奏者の川村かなえさんと華炎さんとのコラボパフォーマンスを観るのは3度目だった。


川村かなえさんのこの日のライブパフォーマンスの姿は、深い紫を基調にした衣を纏い、どこか雅で、神秘的だった。

クリスタルボールの響きもお寺や教会の鐘の音のように厳かで神聖な響きのように私には感じられ、いつまでも聴いていたいような気持ちに浸った。

また、たましいの形を自分自身の表現の中、見つけ出した佐藤 華炎さんの新たな卵たちが新しい生命を生き始めるように、飛び散る墨の中、弾けるように生まれ出てくる形をライブで眺め愛でることができた。

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そして、この個展の作品の中である言葉に出会った。





私がここにいる理由なんてないんだ


暑くて冷たいものが欲しくなるように


なにかしらの状況の流れの中


肉体に宿りたいと願った


私は欲したんだ


そして 肉体を得たんだ







私の中にこの言葉たちが雫のように落ち、波紋を描くように響いた。



この言葉は、華炎さんのお友達で亡くなられた詩人の智子さんの言葉。


何者かになろうとするのではなく、
純粋な根源的な欲求として、生まれ出たいと望み、自分の存在を無条件に肯定するような真っ直ぐで透明な意志のある言葉。

新鮮な湧水を飲んだように、スッと精神を満たしてゆくように感じた。




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言葉には限界もある。
だから私は絵を描く。

造形言語としての線の色彩が言葉になり変わり、何かを強く発しようとしているのを自分の身体の中、強く感じているから….。




しかし、言葉には力が有る。

人を励まし、癒し、認め、解放する力が。

詩人はその言葉の霊力を知っているかのように、ありふれた日常を形容する力、書き表す力をその身の内に宿している。

精神の源泉に触れる言葉は、読む者さえも解き放つ。



多くの造形物がある。

詩も人にとっての精神の造形物であると思う。


絵画でも彫刻でも、音楽でも、演劇でも、詩においてもあらゆる表現は、人を解放する力を持っている。


そんなことを感じさせてもらえた展示だった。


私も自分の中に宿ったカタチや色彩を生み出し続けよう。