My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

ゴジラとコロナ

ずっと気になっていた映画『シン ゴジラ』をやっと観た。


理屈抜きに面白かった。



3.11からの原発事故を経て、新しい時代のゴジラ像を作りあげようとする熱量が細部に至るまで行き渡り、ゴジラに対する敬愛の念と現代へのアンチテーゼが込め作られたエンターテイメント。エンドロールの最後までゴジラ愛がたっぷり詰まったような映画だった。


CG効果もアメリカのマーベル社の映画の迫力で押し切るような映像とはやはり異なり、繊細で緻密な加工が施されているように感じた。




ゴジラを観ていたら、なんとなくゴジラもコロナウィルスも同じものなのではないだろうか?という思いがよぎった。



コロナウィルスに関しては、自然発生的なものという説や人が作ったものという説など、さまざまな意見があるが、ここまで全世界的に広まってしまうと、私は、そのどちらでもあまり関係ないように思う。


それよりも、なぜそれがこの世に起こってしまったのかという現象の意味を知りたいと思う。
集合的な意識が働いて現象は起こっていると思うからだ。


シンゴジラに出てくるゴジラは、人が作った放射能廃棄物が海中に投棄されて、その中から生まれた産物という設定。

人が、”想定していなかった範疇”を越えて、生まれてきた生物。

コロナウィルスの生まれてきた過程はわからないが、やはり人類にとって必要だから生まれてきたものだと思う。
地球自体が望んでいた現象なのかもしれない・・・。
ゴジラはフィクションだけれども、そのフィクションとこのウィルスの存在を比べるのはいささか強引かもしれないが、どちらも人類が生み出した生物という共通項があるのではないかと直感的に感じてしまった。






そして、もうひとつ改めて、気が付いてことがあった。

人も”生物”なのだと。

このあたりまえ過ぎることをすっかり忘れていたように思うのだ。


これに気が付いたのが、映画『シン ゴジラ』を観終わった後、偶然、切り替わったBSの番組「コズミック・フロンティア」という番組で、ゴジラ張りに獰猛そうな巨大魚の骨の標本が映し出されているのを観た。


その巨大魚の名前は忘れてしまったが、その魚が生きていた時代、海にバクテリアが大量に発生して海水に酸素が不足してしまったという。
そのため、住んでいた魚の70%が死滅していまった。しかしその巨大魚は、従来の魚がしていた鰓呼吸から、すでに進化し、肺呼吸に変わっていたため、陸上に上がり、進化の過程を辿ったという話だった。

その数日後、ある本を読んでいたら、この魚の進化について、同じ内容のくだりを見つけた。


「海中に酸素が行き渡らなくなり、そこにウィルスが発生して鰓呼吸できなくなって多くの魚が死滅した。
しかし、そのウィルスは”逆転写(トランスポゾン)”という現象を引き起こし、遺伝子の内容を劇的に変化させたという。それが先ほどの巨大魚が海から陸にあがったというひとつの進化の過程の中に凝縮されている」と。


TVで見た「コズミック・フロンティア」の中で、フランス人の学者の男性が”トランスポゾン”という言葉をしきりに使っていたことを思い出した。


毎年のように流行するインフルエンザも同じ逆転写(トランスポゾン)して機能している説がある。

「インフルエンザに代表されるRNA型ウィルスは、あっちこっちから遺伝子情報を取り入れ、今度は、とりついた宿主のDNAに自分の遺伝子情報を書き込んでしまうのです。これを逆転写というのです。インフルエンザ・ウィスルは、DNAの100倍の速さで分子進化するのです。生物が400万年かかって進化してきたことをインフルエンザ・ウィルスは4年でしてしまうのですよ。」(「超常戦士ケルマデック」ケルマデック・著より)

これは、インフルエンザ・ウィルスの話だが、コロナウィルスにも当てはめられる説でもあるのではないだろうか?

「生命は、病むことで進化する」 

と同じ本の中でそんなことが解かれていた。

私の中でリンクしたこの説がコロナウィルスに対しての見かたを新たな方向性へと導いてくれていると感じている。

人類が進化するためのものであると。
そして、その過程を辿っているいるのだと。


人間も進化の過程にいる生物でもあるんだね。




https://youtu.be/TjJC7ea1IvE
このブログ中で引用した本の著者・ゲルマデックさんのお話。(※4月末まで観られます。)