My Horizon

絵を描く日々や私の日常をつれづれなるままに、言葉と写真で紡ぎます。

三寒四温の雪どけ  

三寒四温の続いた3月から4月。


たんぽぽの鮮やかな黄色。
散りゆく桜のうすいピンク。
吹き出す葉の緑。


目の前にたくさん春が来ているのに思い存分楽しめない時がある。
身体の不安定感がつきまとう季節でもあるからだ。




去年の春、あまりにも調子が悪すぎていつも通っている鍼灸院でたずねてみた。

植物が長い冬から目覚めるように土をググッと押し出し、ゆっくりと目覚めるように芽を出す。
そして空に向かって枝や葉が伸び、大きな動きが目に見えてくるのが春。

人体もしかり。



自然の一部として存在するわれわれ人間も動植物と同じ体内時間や感覚があるという。
自ずと内なる自然は刻々と自然のリズムで春使用の身体へと変化をしていく時に起きる現象を"不調”だと捉えてしまうのではないかというのが先生の説明だった。

なるほど、と思った。

変化によって不安定になった自律神経によって引き起こされるであろう事柄も自然なこととして、受け入れてゆくのみなのだろう。





春は花粉症の季節だけれど、冷えとり健康法を実践し始めてから、早7年。かなり症状は軽くなった。これはありがたいことだった。


10代後半から始まった花粉症の症状。
壊れた蛇口のようだった鼻水の症状も激減した。
常備していた漢方薬もほとんど飲んでいない。
腸の状態が花粉症と深く関わっていると聞き、その負担を軽くするため、なるべく小麦粉類は控え、乳製品、白砂糖などはほとんど取っていないのもよかったのだろう。

症状は完全に消えてはいないけれど、出るものは余計なものを出してくれる浄化と信じ、セルフケアを続けている。




『症状、即、治療』
という言葉がある。

野口整体創始者野口晴哉さんの言葉。
その言葉は的を得ていると思う。


冷えとり健康法としてずっと続けている半身浴。時間が許せば朝・晩、実行している。


毎年3月になると口や鼻の下にヘルペスができる。
それはいつものことだった。
しかし、今年はなぜか出てきては治り、また出できて、なんと4回も場所を変え、花を咲かせるように症状を繰り返した。
こんなにヘルペスの症状が出てくることは初めてだった。私自身の身体の自然治癒力が高まり、症状を出しやすくなっているのだと実感し、半身浴も強化して、朝晩と長い時は3〜5時間程入って一冊の本を読み終えるほどだった。



長風呂の中、4年前、捻挫して痛めた足先がやけにムズムズし始めた。
熱を持っているように感じたので、お風呂の中でただひたすら掻き続けた。

それはやがて傷になった。

その周辺もムズムズしてきたのでさらに掻き続けた。
やがて赤くはれた皮膚が日に日に痒みも和らぎ、傷がかさぶたになった。


坂道から転げ落ち、当時のショックが身体の中、氷結していたのだろう。
転んで迷惑かけまいとグッと痛みをこらえ、父のターミナルケアをしていた最中でもあったため、我慢したことで強固に固まり、受け入れてもらえなかった痛みの記憶が身体の中、ガチッと凍りついていたのだ。


出てくる症状をただ、受け入れて、受け入れて、受け入れ続けた。


捻挫後、ずっとしびれが続き、足先の感覚が少し麻痺していた足の裏にやっと少しづつ感覚が戻ってくるのを感じた。その足先を掻き出しながら、今までの時間を耐え忍んでいた自分を思いぞんぶんねぎらい声をかけた。


身体は、それに答えてくれるかのように日々、良くなっている。


まるで雪溶けだなぁ〜としみじみ思った。
私の身体にもやっと春が来たと・・・。



自然は、自ずと元の状態、あるべき状態、最適な状態へと自らを戻そうとしている。
身体も自ずとそうなっているように思う。


わたしの自然治癒力
身体って健気で自分のことを頭よりもずっと深く理解している叡知のメカニズムで動いてくれている。


上手くできているなぁ〜。


身体は、本来、自分自身の味方なのだ!






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#冷えとり健康法
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Go to あんでるせん (下)〜ラッキー⭐︎メッセージ〜

長崎に着いた翌日、滞在先のホテルの窓をなにげなく見ていた友がある文字を見つけた。


"ラッキー"


駐車場の名前らしいのだがその文字が真正面にあることに気が付き「何かいいことがあるといいねぇ〜」とのんきに話していた。



長崎駅からシーサイドライナーという列車で四次元パーラーあんでるせんのある川棚町へ。乗った電車の床には無数のQRコードがびっしりデザインされており、モダンな内装の電車に乗っての移動となった。車内のおもてなしの精神と遊び心を感じながら車窓を眺めた。

なだらかな弧を描くように大村湾沿いを走り抜けるともうすぐ川棚駅。小さな街の無人駅に到着した。



駅から数分歩いた先に、その場所はあった。

赤いビニールテント状のかわいい看板をくぐり2階へ。今は亡きミュージシャンなどのおびただしいポスターが何やらあの世感スラ感じさせ、おもちゃ箱から飛び出てきたようなジャンクな物たちが色彩の渦を作り、四次元へ向かうトンネルのようにも感じられた。


店内に入るとさらなるカオスが…。
小さなジャングルのような木にはぬいぐるみたち。昭和の純喫茶のようなレトロな風合いも懐かしい。さらにおりがみ協会の会長でもあるマスターの作品が額装されて陳列されていたり、あんでるせんに来た有名人たちのポラロイド写真がびっちり壁に貼られていた。

政治家から、会社の社長・作家・俳優・歌手・タレント・アイドル・格闘家・四次元業界の有名人たちまで、ありとあらゆるジャンルの有名人たちが来店されていた。
仮面ライダーでおなじみの藤岡弘さんの写真が複数あったように思う。


私がちょっと印象深かったのがお手洗い。銀河の地図を正面に眺めながらのブルー・ラグーン?ブルー・アイランド?深海の中?それともあれは小さな宇宙空間だった?!と回想してみたり…。

もうすでにワクワク感が高まり、店内は熱気を帯びていた。

どうやら私たちは、最後に到着したようだった。
座る席を事前にマスターが決めているようで、カウンター席ならどの席でもかまわないと思っていたのだが、指定されたのはなんとマスターのガチ正面…!!
マスターに何もかも見透かされるような気がして気も引けたが、”わかりました"とこちらも腹をくくりマスターと対になって座った。

マスターから「今日のアシスタントになってね」と言われ、ただうなずくしかなかった……。

数字の書いてある番号札を渡されてお客さんたちはみんな一人一人自分の番号を割り当てられていた。その番号のカードをきって引く役目をたくされた。


お客さんたちが持っていた小銭や紙幣を集め、ヴェルヴェットの敷き詰められ平たい台に載せてゆく。その台には"Andersen"とさりげなくロゴが入っていた。

マスターはその中から硬貨を選んで自分の手のひらに置いた。


目の前で百円玉がきれいに3つに割れた…。そして、何事もなかったかのように元の百円玉に戻っていた…。
また、紙幣の中を五十円玉が横切るように貫通して通り抜けてゆくがお札はキズひとつない状態…。
さらにマスターのサインが入った千円札のはしっこお客さんがちぎったものが瞬時に店内の額縁の中に入る…。


目の前で起こっていることが、よく飲み込めないまま、ショーはたんたんと展開されゆく。




『まだまだ入り口かもよ〜〜、
出口はないかも?! 泊まってく??』

マスターの口から時折、発せられる決めゼリフに驚きと爆笑の渦が広がり、さらにヒートアップする店内。



マジックの王道でもあるトランプを使ったショーも展開。そんな中、自分が引いたカードと同じプリントの紙が自分の座った席の下から出てきてみたり…。
ジャニーズのアイドルグループのネタのマジックが出てきてみたり。
その場にいたお客さんになにかを書いてもらい、その書いたものを透視するようにピタリと当ててしまうという出し物もあったり…といった感じ。



度肝を抜いたのがルービックキューブを使ったショー。

マスターが自らの頭上でルービックキューブをそろえてしまうのは序の口で、呆気にとられる演目が目の前に現れては消えていった。

一人一人にルービックキューブが渡されて、それ自体にはなんの種も仕掛けもない(…と思われる)。めくるめく展開に店内は興奮のるつぼと化していた。


私は、なにがなんだかわからなくなって、周りでは絶叫したり大笑いが続いていたけれど、歓声を出すことすらできなくなってきて、目頭に熱いものがこみ上げてきてまう事態に…。

一体これは?!
何が起こっているのか・・・??
マジックという範囲をゆうに超えているような気がして仕方がなかった。



オーラスは、30名ほどのお客さんを巻き込んでのルービックキューブのアトラクション。

絶叫して、おおいに笑い倒して、ある意味、楽しくも激しい浄化感もともないながらの4時間のショーだった。




店内で繰り広げられたショーについて詳細に書こうと思えば書けるけれど、今からあんでるせんに行く方へフラットな気持ちで臨んで欲しいと思うので、ここらへんで筆を置きます✒︎✒︎✒︎



今回、私が最も印象に残ったのがマスターの冷徹な眼差しだった。
それは真っ正面に向かい合ってマスターを見つめている時に強く感じたことだった。


そして、長年、ほぼ毎日、これだけのクオリティーのショーを展開し続けていることへのモチベーションについて思いを巡らせてしまった。

このマスターのショーは、試行錯誤しながら自ら生み出した「行」のようなものでもあると思う。その行をコツコツ、長崎県の小さな街に暮らしながら密かに行い続けている。地道なものだが、壮大なものさえも感じさせるなにががあるように思えた。


観る人によって、感じ方はちがうことだろう。
単なるマジックだと言い切る人もいるとも思う。
それはそれでいいのだと思う。



マジックの領域で説明できるのかどうかは私には、正直わからない・・・。


科学的領域の中でやっと量子について気づき始めたこの世界。

もしもこの世界が限定せれていないと仮定するならば、今、科学的にわかっている領域というものは一部分でしかなく、人間の解き明かしている世界はほんの一握りでしかないのだとも言えるのではないだろうか。

私たちの知識では計り知れない可能性のようなものが、もっとこの世には”在る”という可能性を私はあんでるせんのマスターからメッセージとして受け取った。



『細胞で視る。』

と言ったマスターのひとことが忘れられない。




長崎市内に着き、ホテルへの帰り道。
パチンコ屋さんの大きな看板が目に飛び込んできた。そこには大きな文字がデカデカとひかっていた。


⭐︎




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Go to あんでるせん(中)〜電話今昔・アナウンスの不変

 

長崎県にある喫茶店四次元パーラーあんでるせんは、昔から超常現象好きの人なら誰もが知っている場所。


マスターのマジックが大人気で、それはマジックの領域から完全にはみ出てた四次元空間を垣間見せてくれる超マジカル・ミステリー・エンターテイメントだと人伝に聞いていた。そんなマジックをぜひ、この目で見てみたい!!

 

完全予約制でその予約の電話もなかなか繋がらず1000回、2000回掛けてもダメだったという話も聞いていた。


"ダメもとで繋がらなくても当たり前だ!"と思い、気長に電話してみることに。

 

案の定、

「この電話は繋がりにくい状態になっております。」

 

という NTTの懐かしいアナウンスを幾度も聞いた。昭和から平成、令和と変わっているのにこのアナウンスは、まだ健在なのか?!と疑問に思いつつ、「やっぱりかぁ〜」と思いながら、スマホのリダイアルを押し続けた。

 

ダイアルするたびに「便利になったなぁ〜」しみじみと思っていた。

 


大昔、ライブチケット争奪に燃え、"公衆電話の回線がよく繋がる神話"を真に受けて、近くの公衆電話を陣取り、ダイアルの数字の穴に指を入れ同じ番号を回し(または、押し)十円玉を入れ続けた時代が記憶の果てから蘇ってきた。

 

そのたびに聞いたNTTのこのアナウンス。


1日がかりで電話することになるという心づもりでいたけれど、繰り返し掛けなおしていたらチケット争奪戦ではないけれど昔のような高揚感も湧いてきて、"繋れ!"と念じたりしながら密かに盛り上がっている自分がいた。

 

そうこうしていると、ふっと間が空き、プルプルプルッと音がした。"繋がった"のだ…。

その呼び出し音は結構、長く続いた。もう切ろうかなぁと思った瞬間、年配らしき女性の声がスマホから聞こえてきた。

 

『はい、あんでるせんです。』

 

ありがたいことに午前中、2時間ほどで電話回線が繋がったのだった。

 

年明けの一月の2週目ぐらいと思っていたけれど、予約が取れる日を電話の向こうで読み上げてくれた時、数日、候補がある中から、すかさず"1.11"を選択した!

 

その電話を掛けた日をふと手帳で見ると11.1

 

11.1 to 1.11

 

不思議な旅の始まりはすでにマジカルな雰囲気に包まれながら進んで行ったのであった…。

 

 

 

 

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Rockの騎士道〜ポールウェラー

1994年仙台イズミティ21でのポールウェラーのライブを観た。
アグレッシブに弾きまくり、歌いまくる彼の気迫に圧倒されてハートをわしづかみにされた。

いろんなライブに行ったけれど、ダントツ印象的だった。


アンコールで観客がどっと前列へなだれ込み、私も負けじとその中へ駆け込んだ。ステージギリギリで彼を間近で見上げながら、汗だく全身全霊のプレイをし続ける彼にROCK道の求道者のような姿を見た。

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The Jam、スタイルカウンシル、そしてソロ活動と彼が行ってきた一連の音楽の流れは、ブリティッシュロックを大きく牽引してきたと言っても過言ではないと思う。

 

ソロになってもからもそのROCK道への探究がさらに深まっていった。
古き良きR&RやR&Bへのリスペクトの想いを自らの内で昇華しながら、再構築し実験的サウンドへと作り込んでいった。また、イギリスの牧歌的な抒情詩のような楽曲にも一音一音を磨きあげたような旋律があり、まるで音の職人のようだと常々感じていた。
イギリスへは行ったことがないけれど、そんな私にもイギリス特有のイメージの中にいざない、どこか懐かしさを感じさせた。"ただいい曲を作りたい"という熱意が真摯なまでに曲を通じて伝わってくる。

 

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30年ぶりの来仙!!その情報を聞いて、すぐさまチケットを手に入れて去年からその日が来るのを待っていた。

 

2024年2月1日、仙台ピット。

 

すっかりシルバーエイジになった彼だったけれど、衰えも感じさせない見事なパフォーマンスだった。ラフな中にもエッジを効かせた燻銀の光沢ある歌声とギターの音色。

『In to tomorrow』のイントロのリフが流れるとどっと会場が湧き、歓声のどよめきと一緒にあっという間にステージと観客との一体感が生まれた。歓声は止むことがなかった…。
客席も男性客が多く、かつてROCK少年だった人たちもなかなかのナイスミドルな世代になり、それぞれに楽しんでいたようだった。

 

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The Jam時代やStyle council時代の曲も披露するなどファンにはたまらない選曲でもあった。スタ・カン時代の名曲『My Ever Changing Moods』や『shout to the top』を生で聴けるなんて日が来るなんで夢にも思わなかった。
一緒に歌った!生きててよかった!

《2023年LIVE  Style council medley》

https://youtu.be/8djfBOKek20?si=_6ijL42Qf6vezPDq

 

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ギターをかき鳴らし、歌う彼を観ていたら、長年、音楽を通してなにかと闘ってきたギターを抱えた騎士のような印象も受けた。

 

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個人的には、コロナ後初のワンマンライブへ行ったこともあり、踊って、大声で叫んで、歌って、感無量…。

 

音楽っていいなぁって心底思う。
また、ポールウェラーのライブが観たい!

 

彼にハートをわしづかみにされたまんま、
これからも生きていこう。

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#ポールウェラー
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#paulwellerjapantour2024
#paulwellerlive2024

Go to あんでるせん (上)〜マトリックスtoあんでるせん

だいぶ昔のことだが、いつもは寡黙な男性がそこで起こった出来事を話してくれた時、やたらと興奮しながら饒舌に語っていたのが今も忘れならない・・・。


2017年、はじめて"四次元パーラーあんでるせん"の話を聞いた。「きっと好きだと思よ」そこへ行った知り合いにもそう言われていた。

場所が長崎県と遠くにありおいそれとは行けない場所だっただけに、その場所はなんとなく頭の片隅に残ったままだった。





去年の秋分頃から不思議なことが起こり始めていた。

夢の中で映画『マトリックス』の登場人物ネオさながらの内容だった。
リアルな世界へ帰るのも公衆電話を使うというありさま。最近、観た映画でもないのに、なんでだろう?!



劇中マトリックスの主人公ネオ(キアヌ・リーブス)はこの世を救う救世主なのではないかという設定。よくアメリカ映画にありがちなヒーロー誕生の筋書きもあると思うが、この映画は何度、観ても真に迫るなにかが折り込まれているようでならないと以前から思っていた。単純に今観ても面白く、よくできた映画だと思う。


そんな夢から目覚めて妙にリアルな体感のような感触だけが強く残って、一体これは??とぼんやりとその余韻に浸った。
自分が救世主になるなんてことはありえないし関心もないけれど、人間の中で使っていない領域があるってことにはものすごく関心がある。いわゆる超意識や超能力というものに。


そして、久々にこの映画を観てみた。
その後、なぜか異常な眠気に襲われて2日間にわたり13時間、17時間眠り続けた。あぁ、よく眠ったぁ〜〜。



また、別な日に、YouTubeを見ている時、『マトリックス』(1のみ)の映画についての解説があり、興味深く見入った。
その動画でもあの映画の中にはかなり隠されたメッセージが織り込まれているとの話で、観ていてまたゾクゾクしてしまった。

https://youtu.be/VO6vUf5__2I?si=jtGGh3hK4DfGdQee


その後、友達が家に遊びに来た。
私が見た夢の話をしたところ、その友達が昔、アメリカの聖地と言われる場所でヒーラーから「映画『マトリックス』を何度も観た方がいい」と言われたことがあったというではないか・・・・!!

いや、はや、この流れは一体?!

その後、二人でマトリックスを観たのは言うまでもない。


この映画をくり返し観ていると、虚と実の世界のことや近未来のこと、さらに人間の中に宿っている神秘的な力の領域について思いを馳せざるを得ない。
そして漠然と、”もしかしてこういう時代(超意識の開かれる時代)になってゆくんじゃないのか?!”という予感めいた気持ちがムクムクと湧いてきてしまった。


折しも知り合いから遠路はるばる長崎まで行き、四次元パーラーあんでるせんでの不思議体験談を聞く機会にも恵まれ、興味津々になった。
私も行ってみようかなぁという気持ちが少しずつ強まり始めていた。

Zorba The Buddha〜真夏のARTの祝宴と即興の日々〜

長い長い8月だった。
容赦なく、暑く、暑く。
そして、熱い、熱い日々だった。



今年、久々の新作を交えたグループ展『Zorba The Buddha 〜この森は、あわいIN LOVE無限大〜』に参加。
2021年5月に天国に旅立った歌人・舞踏家、そして現代アートに深い関わりを持っていた小山朱鷺子さん。
生前、朱鷺子さんがつないでくれたご縁の6人のメンバーたちとの展覧会だった。

今回の展覧会のタイトル"Zorba The Buddha"。
それは和尚タロットカードの中にあった一枚のカードの名前だった。

ゾルバ(あくなき欲望を探求する者)/ ブッダ(聖なる悟りを探求する者)。この相対する側面をあわせ持つ存在としての人間。その二元性のカオスさえも超越して、統合した”人間としてのゾルバザブッダ”というイメージを設定してみた。




タイトルが決まって、7月に入ってから始めた久々の制作。

何ができるかなぁと正直、不安もあったけれど、いざ、手を動かし始めれば、物づくりのたのしさが身体の奥からムクムクと起き上がってくるのを感じた。ほんと、好きね、あなたと自分にツッコミを入れたくなるほど、久々の感覚に笑った。



旧作を出すことも予定に入れていたので、少し気が楽でもあった。
自分の中のゾルバザブッダって、どんなんだろう?!と思いながらも、自然に任せて手を動かした。

長いこと製作していなかったので、まるでリハビリみたいな気持ちもあった。久々の制作だもん、無理はしない!と心に決めた。




以前、沖縄に行った時に偶然、行った御嶽の前に映り込んできたオーブという光の現象からヒントを得て、妖精のような人型の”よりしろ”を作ることを思いついた。

作品作りというより、実験に近いという感じてもあった。稚拙でもいいから続けていく先に見えてくるものがあればいいと・・・。




8月に入ってからもすごい酷暑で汗だくの毎日。アトリエの冷房は窓だけの状態で、首にタオルを巻きながらの制作。相変わらず熱い番茶をガブ飲みし、ボ〜〜ッとしながらも集中していた。

『宇宙と私』という2004年の初個展で作った舞台装置みたいな作品と黒く塗った100号のキャンバスを組み合わせた作品だけを展示しようと思いながらも、何が足りない・・・と思いつつ、それがなんなのかわからなかった…。

しかし、搬入日も迫ってきた中、ふっと浮かんできたのがアンクという古代十字の形だった。



一昨年、ドキュメント映画『ピラミッド・5000年の嘘』という作品を観た。観ていたその日が偶然にも秋分だったこともあり、映画の内容ともリンクして、鳥肌がたった。それからというもの妙にエジプトが気になっていた。そんな中、身近にエジプトに行った人の話を聞く機会にも恵まれた。とても不思議な話をたくさん聞いた。

さらに今年、3月の春分の日にZOOMのワークショップに参加した時、エジプトからの生中継で6時間ほどの神秘的スピリチュアル・ワークを受けた。エジプトの磁場が強過ぎたのか?途中で眠くてたまらなくなり、横になって即、寝落ち・・・。気がついたらワークショップは、終わりの頃だった…。しかし、これも立派な浄化作用なのだ!と開き直り、アーカイブでワークをやり直すことに。



私は、初個展以来、長い間、人型としての十字というものを作ってきた。
魂を地上におろす錨(アンカー)としての人型を十字として仮定してきた。
3月に受けたエジプトからのワークショップで何度か見かけたアンクという古代十字がなんとなく頭から離れなくなっていた。

その意味を調べてみると、所説あるが、"死と生をつなぐ鍵"という意味があるということで、自分が感じてることにも近いと思った。そして、女性性のシンボルでもある。

作りたいけど、シンメトリーって難しそうと思いながらも、もうそれしかない!という気持ちも強まってきた。

さて、材料は何で作ろうか・・・??

家にあるもの限定で考えて、なんとかかんとかこしらえましたとも!聖なるMYアンクを!これも立派な”よりしろ”になると設定して!



そして搬入日!
つなぎを着込んでの美術館入り。
久々にリアルで会うゾルバザブッダのメンバーたちと挨拶して、各々の場所で黙々と作業し始めた。

一階は、大量の竹と杉でむせ返るような野生の匂いがギャラリーに充満し、すでに森感が半端なかった。
自然のエネルギーを胸いっぱいに吸い込んで二階へ上がった。


連日、レイアウトを変えたり、細々した作業が続いた。



そして、日が落ちると連日、パフォーマンスの時間になった。

始めはライブ配信動画を撮る係として自分がいると思っていたのだが、撮影中、ある瞬間、なぜか無性に声を出したくてたまらなくなってしまった。喉元まで声が出かかっている。その衝動をグッと飲み込み・・・。カメラを持っているから集中しなきゃ!でも・・・!!そんな小さな問答があった後、一瞬、「クッ!」という声が漏れてしまった。けれど、あまりにも短い声だったので誰にも気づかれないと思っていたら、終了後、メンバーから声出てでしょ!とズバリ言われて、笑ってしまった。はい、出ましたとも!堪えきれないほど、何かに反応してしまいましたと!もうこれは生理的なものとしか言いようがないほどだった。


その後、声で参加してとお声がかかり、これもなにかのお導きと参加してみることに。


その日を境に私は声が出したくなったり、何か音を出したくなったら出そうということを自分に許可した。その場の雰囲気や流れで自然と湧いてきた感覚を止めないことが大切なのでないかと思ったのだ。

また、他の日には、今日は声を出したくないなぁと思いながらもちょっと無理してしまうと周りとズレズレになってしまうという体験もした。やっぱりそうなんだっ!
無理は禁物なんだって、確認させられたというか。

これはすべての日常のことに言えることだねって妙に納得したりして…。



連日連夜の即興に次ぐ即興。

ゾルバザブッダのメンバーで長年、舞台上でパフォーマンスをしてきた大串孝二さんや俳優のシブタニクミコさんを見ていると本当に静と動、緩急の付け方、声の出し方、リズムの取り方、間の取り方、立ち振る舞いに圧倒された。動きを導いたり誘導しながら相手の動きを引き出すような、気持ちを開かせるような流れを生み出す力。化学反応ってこういうことなんだって。それが見事だった。そしてそれがすべて即興だったのだから!この醍醐味といったら!!



あの世とこの世が近づく季節。
その二つの世界をつなぐ芸術的空間を作り出すことができたと感じた。




〜この森は、あわいIN LOVE無限大〜


この展覧会のサブタイトルは、ゾルバダブッダのメンバーが出したことばを組み合わせたものだった。


ギャラリーに自分たちの”森”を作ること。
あの世とこの世、そして現世を生きる人々をつなげている”あわい”という有機的な関係性としての空間。
自分自身に"IN LOVE”しているいう尊い感覚。
それが展示にもパフォーマンスにもにじみ出ていたんじゃないかと思う。


点在する6つの異なる惑星が形作った六芒星と古代十字で完結した展覧会。

信頼と愛とやさしさに包まれながら・・・。

まだ、こころでこだましているものがある。



・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・*


展覧会に来場されたみなさまに
こころからの感謝を込めて☆彡

・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・*


Zorba The Buddhaの展覧会にいらしてくださった美術評論家志賀信夫さんのYouTubeチャンネルにて、Zorba The Buddhaの8/12のパフォーマンスの模様がUPされています。

宜しかったら、どうぞご覧ください。


❶大串孝二+遠藤園子(クリスタルボウル)+シブタニクミコ+髙橋典子(Voice)
https://youtu.be/_jVPePTrdUg?si=e9T2-tKUA-0QIjPm

❷大串孝二+千葉郁子(舞踏家)
+髙橋典子(Voice)
https://youtu.be/nw0u97FJyls?si=gXEMSf9G1WPA-hHE

❸大串孝二ソロパフォーマンス
https://youtu.be/u-GKY3IDbA0?si=x912ZFSHtkEsaAA5

❹Zorba The Buddha展示&中本誠司現代美術館
https://youtu.be/AYwC75L6ldA?si=yOvnCqJ-eV-ab5B6

再 開

ご無沙汰してます。

久々のブログです。

ものすごく休んでいました。

ありえないほど養生し、眠ったり、半身浴したり、冷え取りしたり、ゴロゴロぼ〜〜っとしていました。のんびり好きなことだけしてたというか。

それは、今も続いているのですが…。

また、少しずつブログを再開してゆきたいと思います。

 

 

2022年の3月の地震でのショックを綴った後、下書きにいろいろと書きためていたけれど、まとめる気になれず、伝える気にもなれず、誰に伝えたいのかさえわからなくなったというか…。

 

でも、自分自身の備忘録として、日記として、やっぱり綴るという行為はあると感じていました。

小さな頃からの記録魔。

時が来たら自然とまた、書き始めると思っていたから、少し休むのも悪くないと…。

 

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休んでいて感じたのは、自分自身の感覚が変化してきていることでした。

 

これは、変化というより、今までおぼろげに感じていながらも、実証できなかったような感覚なのかもしれせん。"ある"とはうっすらわかっていたけれど、眠っていた感覚。それはまた、開いてはいけないと思い込んでいた感覚でもありました。その感覚が大切なのだと確信するような出来事が少しづつ起こり始めました。

 

 

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その皮切りは、一冊の本との出会いでした。

 

『大変換期の後 皇の時代』『天縄文理論』を書かれた小山内洋子さんとの出会いは、私を全肯定するようなきっかけになりました。若い頃、考えていたり、感じていたことが、正しかったんだ!!と両手をあげて叫び出したくなるような歓喜で胸がいっぱいになりました。そして、なぜか突き上げてくるように笑い止まらなくなりました。

 

 

すぐさまお話会へ予約し、銀座のとある会場へ。

 

沈黙の中、豪華な明治座の幕の内弁当を食べた後に始まったお話会。一人一人、皇の時代を読んで感銘を受けたこと。その人の人生を語りながら、小山内洋子さんのアドバイスを受け取っていました。

 

私も皇の時代的な人間のまま、昭和時代に生まれて、もまれて深く傷付き、引きこもり、自分を守ることで精一杯の時間を過ごしてきたことを語りました。

 

 

 

"自然があなたを守る。"

 

私の創作ノートに閃いて書いていた言葉が、この本にも載っていて、ゾクゾクした気持ち。

 

また、自分は動物のように(猫のように)ひっそりと誰にも見られずに死んでゆきたいと思っていたら、この本の中に、将来、人間も動物のように死んでゆくということも書いてあり、また、共鳴してしまったこともお伝えしました。

 

エムエムブックスの服部みれいさんに小山内洋子さんの本を伝えた強運の持ち主のMさんにもお会いできて、彼女の話を聞きしながら、"想念は現実化する時代"に入ったことをさらに感じました。

 

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2500年周期で昼の時代と夜の時代が交互に変わる宇宙のシステム。今までの夜の時代が終焉し、昼の時代へシフトしている変換期の時代を生きている私たち。

 

忙しくしていたら、矢のようにあの世へまっしぐら。それはそれでいいのかもしれませんが、のんびりボーっとしていることが、大変換期の過ごした方のようです。

 

今まで閉じていた感覚を開いてゆくことだけにフォーカスしていれば。自分の意識を"今ここ"にフォーカスしていれば、おのずと答えは返ってくるのかもしれません。

 

解決しようととしなくとも、おのずと、

自然が教えてくれる、助けてくれる。

そんな感覚を大切にしているところです。

 

 

 

#皇の時代

#天縄文理論

#小山内洋子

#今ここ